限定公開ホームページの作り方と利用方法を解説
個人ブログや会社のホームページなど、一般的な運用方法としては、主に「情報の発信」を目的としているケースがほとんどです。
ですが、限定的な情報の公開を目的とした「会員限定ページ」や「社内限定、知人限定の非公開サイト」など限定的な公開をしたいという場合も時にはあるかと思います。
今回はそんなホームページを限定公開で運用する方法や事例についてご紹介します。
1.公開と限定公開の違い
1-1.公開ページとは?
基本的にホームページは契約しているサーバー上にデータをアップロードすることでWeb上に公開されます。
(※当システムの場合には「公開ボタン」を押下することで公開できます)
公開後は、各ブラウザの検索エンジンが、データ収集を行うためのロボットであるクローラーと呼ばれるbotでデータを検知します。
クローラーによるページ内容の信頼性といった要素を判定されたうえで、検索エンジンでの表示順位が決まります。
Webは世界中の人がいつでも見られるデータベースとして存在しており、一度公開したページは全ての人に閲覧可能な状態となります。
公開した内容は、その信頼性が高ければ高いほど多くの人に閲覧されます。
そして結果的に検索結果における高順位の獲得や、企業であれば顧客獲得の窓口となるメリットとなります。
デメリットとしては、一度公開してしまうと情報の完全な削除はできないという点です。
過去ログを辿るサイトなども存在しています。そのため、利用しているサーバーからデータの完全削除や、後述する方法で限定公開にしたとしても、一度公開してしまったページはWeb上にデータとして残り続けます。
そのため最重要情報(機密情報)や、特に身元が完全に特定できてしまうような個人情報などは、安易にホームページなどには掲載しないよう注意しましょう。
1-2.限定公開ページとは?
一方、限定公開とはアクセス制限やパスワード機能などを用いて検索エンジンのクローラーに認知させないよう設定したページを指します。
限定公開ページはクローラーに認知させないため、検索エンジン上の検索順位などには表示されません。
ページのURLと設定されたパスワードを知っている人のみが閲覧出来る専用ページである、ということが大きな特徴です。
ですが、前述した通り、一度Web上にアップロードしたものはデータとしては半永久的に残り続けてしまいます。
たとえ限定公開であったとしても、機密情報や個人情報の取り扱いには注意を払いましょう。
限定公開ページだからといって何でも情報を載せて良い場所、という認識にはならないよう心がけましょう。
2.限定公開の方法
2-1.noindexを使ったURL共有型
noindexタグというクローラーに登録されないための設定を、ページやサイトに施します。
しかしこちらの方法は専門知識が必要で、なおかつ使用しているサーバーやホームページ作成サービスごとに対応方法が異なります。
このnoindexより簡単に設定できるのが、次の「限定公開機能による閲覧制限型」です。
2-2.限定公開機能を使った閲覧制限型
当システムではページ単位もしくはページ全体の「アクセス制限」機能が搭載されています。
上図のような形でページ全体、個別ページの閲覧制限はもちろん、パスワードを付与することも可能です。
また、自動でそのページ自体にnoindexも付与される仕組みとなっているため、検索エンジンに引っかかる心配もありません。
3.当システムにおける限定公開機能の設定の仕方
当システムの「限定公開機能」は、
①トップページに設定し、サイト全体を限定公開にする
②該当の下層ページに設定し、そのページのみを限定公開にする
ことが可能です。
それぞれ、設定箇所については下記サポートサイトに詳しく掲載しております。
ぜひご覧ください。
■トップページ(サイト全体)を限定公開とする場合
ページ編集 – ページ設定|トップページ – ページ基本設定|限定公開
■該当のページのみを限定公開とする場合
ページ編集 – ページ設定|下層ページ – ページ基本設定|限定公開
4.限定公開の使用例
4-1.会員限定の情報共有ページ
まず代表的な使い方として、会員限定のECサイトやセミナー情報共有サイトなどに用いられるような、パスワード付き制限ページがあります。
上記のような顧客向けサイトとしてだけではなく、社員向け情報共有サイトとして業務マニュアルや仕事に関する情報共有の場としても活用が可能です。
4-2.友人・知人のみ利用可能なコミュニケーション用サイト
X(旧:Twitter)やInstagramなどにおける「非公開アカウント」のように、特定の友人・知人とのみ情報を発信・共有したい場合にも、限定公開機能は活用できます。
一般公開さえしなければ、ホームページはWeb上で管理できる「アルバム」のような使い方も可能です。
そのため、学生であれば思い出作りとして、社会人であれば友人との旅行の記録として使うことも考えられるでしょう。
具体的な活用例としては、保育園や幼稚園のホームページにおいて
- 園児の親御さんのみが見られる情報共有サイト
- 運動会などで撮った写真の閲覧サイト
として利用しているケースも多くみられます。
4-3.学校行事・社内イベントなどの特設サイト
学校行事・社内イベントなど、限定的なイベントかつ特定の人のみにお知らせしたい情報をまとめる際にも、限定公開機能は役立ちます。
当社でも社内イベントなどがある際には都度イベントページを作成し、社員への手軽な情報共有サイト、「しおり」として運用を行っております。
また、情報に間違いや変更があってもリアルタイムで修正・更新出来る点も、Web管理ならではの利点です。
社員旅行などで来年・再来年も似たようなイベントがあった場合、画像の変更や日付変更だけすればよい、というようなテンプレートサイトをあらかじめ作っておくのも、作業効率化ができてお勧めです。
5.限定公開の注意点
限定公開の注意点は以下2つあります。
- 限定公開ページのURLやアクセス情報を安易に共有しない
- 限定公開しているからといって、特定に繋がる個人情報の掲載はしない
まず一つ目として、アクセス制限やパスワード付きの限定公開をしていたとしても、そのページのURLを安易に共有しないようにしましょう。
理由としては単純で、パスワードを設定していたとしても何らかの方法で簡単に突破されてしまう可能性があるからです。
対策としては、少しでも複雑なパスワードの設定(大文字、小文字、数字を含めた不規則なパスワード)をすることはもちろん、そもそもURLを安易に共有しないよう十分注意を払いましょう。
二つ目に、限定公開をしているからと言ってなんでも情報を載せて良いというわけではありありません。
Web上では一度出回った情報を完全に削除することは不可能に近いです。
そのため、Webに載せる以上「誰かに見られるリスクはある」ということを意識したうえで、個人の完全な特定に繋がらない情報の掲載だけを行うようにしましょう。
6.まとめ
ホームページで自社情報を公開し、認知を広めることは現代社会において最も重要な方法の一つです。
しかし、それと同時にWeb上に情報を公開するというのは大きなリスクも伴います。
こういった限定公開機能を上手く利用してリスクを回避するとともに、部分的な情報遮断を行うことでより効率的なデータ管理と作業の効率化を図っていきましょう。
非公開機能、パスワード付きアクセス制限機能は運用の仕方次第では、密なコミュニケーション場所の形成や、限定的な情報共有場所として、プライベートな利用もできるようになります。
これらの機能を上手く活用していきましょう!