パンくずリストとは?本当に必要?
ホームページ作成においてユーザビリティの向上に活用される「パンくずリスト」。
初めて聞いた方は不思議な名前だと感じる方もいらっしゃるでしょう。
また、パンくずリストはホームページを閲覧していても大きく目立つような要素ではないため、いらないのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
本記事ではそんなパンくずリストの語源からその種類、必要性とそのメリットやポイントまで解説します。
1.パンくずリストとは一体なに?
パンくずリストとは、ホームページに訪れたユーザーが、現在どのページにいるのかをわかりやすく表示してくれるリストを指します。
ホームページのグローバルメニューの下に表示される場合が多く、カテゴリの階層ごとにリンクが飛べるようになっています。
名前の由来
そもそもなぜ“パンくずリスト”という名前なのか気になる方も多いでしょう。
英語でも「breadcrumb list」と言い、日本語とも変わらない名称がついています。
実はパンくずリスト、グリム童話に登場する「ヘンゼルとグレーテル」が名前の由来です。
ヘンゼルとグレーテルは、森の中で迷子にならないように通った道にパンくずを置いていったエピソードがあります。
ホームページ上でも、自身が開いたページを辿れるような役割があり、童話と同じ意味を持つために「パンくずリスト」と呼ばれるようになったのです。
2.当システムでのパンくずリストの設定方法
当システムでは、パンくずリストは設定するだけで簡単に設置可能です。
詳しくは下記サポートサイトをご確認ください。
参考:サポートサイト|ページ編集 – ページ設定|ホームページ共通設定(※トップページの設定からのみ)
3.パンくずリストはなぜ必要?メリット紹介
検索順位への好影響
まず1つ目のメリットは、パンくずリストは検索順位に好影響を与える点です。
そもそも検索順位は、Googleなどの検索エンジンがホームページ内にある情報を読み取り、独自のアルゴリズムによって決められます。
その際、ホームページ全体の構造が複雑になっていると、検索エンジンが該当ページを見つけられない場合があるのです。
そこで、パンくずリストを設置して検索エンジンが巡回しやすいように設定すると、以下のようなメリットがあると考えられます。
- 該当ページが検索結果に表示されやすくなる(インデックスされやすくなる)
- 検索エンジンに評価してもらいやすい(検索順位に好影響)
検索順位に影響を与えるのは、あくまでページを見つけてもらいやすくなるという点のみです。
ページの内容についてはパンくずリストの範疇ではないため、その点は理解しておく必要があります。
ページ内部のSEOについて詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しているので参考にしてください。
ユーザビリティの向上
2つ目のメリットは、ユーザビリティの向上です。
パンくずリストが関連するユーザビリティは、
- 現在位置がどこなのかがわかる
- 該当ページを探しやすい
以上の2点があげられます。
特に、ユーザーが探している情報にアクセスしやすいという利便性の良さは、大規模サイトやカテゴリを多く設けているサイトには必須項目です。
パンくずリストを設置していないと、ユーザーが現在どこにいるのか把握しにくくなります。
またECサイトのように該当商品まで辿らなければいけないWebサイトは、メーカーやモデルなどのカテゴリ分けは重要です。
例えば、洋服を探している方が、同じブランドのズボンもセットで購入したいとなったとしましょう。
その際に、パンくずリストにある“ブランド名”のリンクを開くと、同じブランドのズボンが販売されているカテゴリにすぐに移動できる、という仕組みです。
以上のように、パンくずリストによってユーザーが使いやすさを感じることが、ユーザビリティの向上といえます。
検索結果での視認性の若干の向上
3つ目のメリットは、検索結果での視認性の向上です。
パンくずリストと構造化データを実装することで、検索結果画面にパンくずリストを表示できる場合があります。
構造化データとは決められたHTML記述の形式のことで、ページの内容をよりわかりやすく検索エンジンに伝えるためのものです。
検索結果にパンくずリストが表示されたからといって、アクセス数や検索順位に影響することはほとんどないでしょう。
ただし、場合によってはプラスに働く可能性があるのです。
例えば、東京都の北区でマンションに住みたい方が「北区 マンション 賃貸」と検索したとしましょう。
実は、北区は東京都だけでなく
- 北海道札幌市
- 埼玉県さいたま市
- 千葉県千葉市
- 神奈川県相模原市
- 他5県
以上の県にも存在しています。
そのため、東京都北区を探していたのに、札幌市の北区が表示されてしまうケースも考えられるのです。
しかし、検索結果にパンくずリストが表示されていれば、「東京都>北区」と視認できるため、すぐに該当ページへ移動できます。
このように、ページの内容によっては視認性の向上が役に立つ場合があります。
なお、当システムのパンくずリスト機能は構造化データについても自動作成されていますのでご安心ください。
4.パンくずリスト作成の時のポイント
サイト内の構造をシンプルに分かりやすく
パンくずリストのメリットを十分に活かすには、サイト内の構造をシンプルかつわかりやすくしておく必要があります。
サイトのページ数が多くなるほどシンプルにするのは困難ですが、そのためにどうカテゴライズして構造をわかりやすくするかを考えましょう。
例えば、スポーツ用品店の商品数が多くなった場合、
- 服・ズボンではなくスポーツごとにカテゴリ分けをする
- スポーツのジャンルが多くなった場合、インドア・アウトドアに分ける
以上のような対策をすると、サイト内の構造が整理しやすくなります。
関連性のあるパンくずリストを作る
パンくずリストの作り方について、パンくずリストは関連性がなければ複雑化してしまい、ユーザー・検索エンジンどちら側にもデメリットが生じます。
例えば、以下のパンくずリストなら、どちらがより関連性が整っているでしょうか。
1.パソコン > デスクトップ > DELL
2.パソコン > デスクトップ > キーボード
一見、どちらも関連性のあるパンくずリストに思えますが、1の方がより整っているといえます。
たしかにデスクトップのパソコンにもキーボードは必須ですが、よりわかりやすくカテゴライズするなら、“デスクトップ”でなく“周辺機器”というカテゴリに分類すべきです。
1であれば、デスクトップ型パソコンのカテゴリの中に、メーカー別でデスクトップ型パソコン商品が並んでいる、というイメージができるでしょう。
このように、サイト内の構造を整理する場合は、パンくずリストが関連性を持っているかどうか、を判断基準にしてください。
基本的にすべてのページに配置
パンくずリストはある特定のページのみ設置するのではなく、すべてのページに配置するものと考えてください。
もし、でたらめにパンくずリストを配置した場合、ユーザー・検索エンジンともに該当ページを見つけにくくなります。
特に検索エンジンがページを見つけられないと、検索結果に表示されない状態になるので、避けるべきでしょう。
また、パンくずリストはユーザーや検索エンジンからの評価だけではなく、自身がホームページ内の構造を把握しやすくなるという利点もあります。
ただし、ランディングページのようにユーザーを他ページへ離脱させたくない場合は、パンくずリスト設置の例外になります。
5.まとめ
今回はパンくずリストのメリットや必要性について解説しました。
一見、必要ないように感じる項目ですが、ユーザー・検索エンジンどちらにも重要だとわかっていただけたのではないでしょうか。
パンくずリストの設置も当システムであれば簡単に可能ですので、実施していなかった方は、ぜひ本記事を参考に導入してみてください。