コラムとは?書き方の基本から面白いコラムの考え方まで②~コラムの書き方

前回の記事では、初めてコラムを書いてみたいという方向けに、コラムの基本情報や構成、その意義について解説しました。

コラムとは?書き方の基本から面白いコラムの考え方まで①~コラムとは

今回は、具体的なコラム記事の書き方について、その手順やポイント、注意することなども併せて解説していきます。
これからコラム記事をホームページに掲載してみたいという方は、ぜひ参考になさってください。

1.コラムを書く手順

コラムを書くには基本となる手順があります。

誤ったやり方を覚えてしまうと、作業効率の低下や質の低いコンテンツを生み出してしまうため、注意が必要です。
逆に、手順を理解すれば、読みやすく理解してもらえるコラムを作る手助けになります。

では具体的な手順ですが、まずは「コラムのターゲットとゴール」を明確にします。
どのようなターゲットが読むのかを定めておくと、必要な情報と適切な表現方法が見えてくるはずです。

例えば、以下の2つのターゲットでは、それぞれ用いる文章や表現方法が異なります。

  • プロや熟練者向け:専門的な用語や経験者にしかわからない表現を用いる
  • 初心者や未経験向け:誰でもわかるような専門用語は避け、例え話で想起させる

そして、コラムを読んだターゲットにどうなってほしいのか、というゴールも重要です。

  • 悩みに対してアクションを起こす
  • 自社のサービス・商品を使ってもらえるきっかけになる
  • 他の人に思わず話したくなる

といったように、ターゲットとゴールを設定してから、コラムの執筆に移りましょう。

ターゲットとゴールが決まったら、続いて情報収集です。
ターゲットがゴールに向かっていくために、必要な情報をとにかく集めてください。

コツとしては、コラムのテーマから少し逸れるくらいの範囲まで、網羅的に情報収集するのがおすすめです。

網羅的に情報収集をすると、筆者自身がコラムに対して理解が深まり、ターゲットに合わせた表現方法や用語を思いつきやすくなります。

情報収集後は、わかりやすく論理的な文章になるように構成の作成を行います。
タイトルと見出しだけで、おおよその内容を把握できる構成が理想的です。

また、文章を作成する際は、ターゲットが読みやすいかを意識しましょう。
読みやすさのコツとしては、一文に一つの意味だけ記載する「一文一義(いちぶんいちぎ)」を意識するのがおすすめです。

上記の手順に沿ってコラムを完成させたあとは、文章全体の読み直しを行います。

誤字脱字やわかりにくい用語・表現を用いていないか、ゴールまで導いた構成になっているかチェックしましょう。
もし可能であれば複数人に読んでもらい、読みやすさ・わかりやすさについて意見を出してもらうと、クオリティをさらに磨きあげられるはずです。

以上が、コラム執筆の基本的な手順です。

2.おもしろいコラムの書き方のポイントを解説

コラムの書き方の手順がわかったところで、では人を惹きつけられる「おもしろいコラム」はどのように書いていけばいいのでしょうか。

ここでは書き方のポイントについて解説していきます。

2-1.読みやすさとわかりやすさが大前提

おもしろいコラムとは、自分自身ではなく、読者が読んでいておもしろいと感じてもらわなくてはなりません。

そのため、読みやすさ・わかりやすさは前提として必要です。
読みやすさ・わかりやすさを考えると、前記事でご紹介したPREP法のように結論を先に書く方が、読者には伝わりやすいでしょう。

読みやすさの工夫としては以下のような方法がおすすめです。

  • 漢字ばかり・ひらがなばかりなど偏らせない(文章の見た目を整える)
  • 長文にしない(1文は60字以内で改行する、など)
  • 見出しを魅力的かつインパクトを与えるフレーズにする(具体的な数字やデータを使う)

また、専門的な用語を使わなくてはならない場合、知識がない方に向けて説明を加えるのも読みやすさ・わかりやすさが向上します。
特に初心者の方へ向けた入門編のようなコラムの場合は、専門用語ではなく誰でもわかるような言葉を用いるようにしましょう。
その上で、先ほど紹介した構成を使って話の流れを作ってみてください。

さらにホームページの文章を書くポイントを知りたい方は、以下の記事で紹介しているので参考にしてみましょう。

参考:ホームページの文章を書くポイント

2-2.ペルソナ設定【誰に向けて書くか】

コラムを書く前にペルソナ設定をしておくと、読者の満足度は向上します。
なぜなら、万人受けするコラムを書いてしまうと、余計な情報を詰め込む、あるいは読者が知りたい情報が省略される可能性があるからです。

ペルソナとは、ターゲットとなる人物のことを指します。

例えば、プログラミングに関するコラムを書くとしましょう。
その場合、プログラミングに知識があるかそうでないかで、書く内容は大きく変わるのがわかるはずです。
プログラミングに精通している方をペルソナに設定するなら、マークアップといった専門用語を使っても問題はありません。

しかし、知識が全くない方をペルソナに設定する場合、

  • インターネットで文字やデザインを表示させるにはHTML・CSSというプログラミング言語でコンピュータに認識させる必要がある
  • このHTML・CSSのコードを認識させる作業をマークアップと呼ぶ

といった部分まで説明が必要です。

このように、ペルソナによってコラムの内容を整えてあげることで、主題のおもしろさが伝わるようになります。

2-3.ネタやテーマの選択【共感を得る】

ペルソナを設定した段階で、コラムにするネタ・テーマを選択していきます。
設定したペルソナの方は、どのようなネタ・テーマに共感するのかを考えることこそ、おもしろさの秘訣です。

共感されやすいコンテンツは、SNSでシェアされている傾向にあります。
そのため、事前にSNSで調査しておくのも有効的な方法でしょう。

また、ペルソナが抱える悩みや苦労、やってしまいがちな行動・思想を「あるあるネタ」として取り上げるのも効果的です。
思わず「これはよくやってる!」「うわー、分かるー」と共感してもらえるようなネタやテーマを取り上げてみてください。

2-4.導入文

このコラムを読むかどうか決めるのは、導入文が大半を占めます。

興味・関心を抱かないような導入文だと、例えば本論が魅力的だとしても読者は離れてしまうでしょう。
読者に興味・関心を抱かせるには、コラムのメリットや共感、疑問を導入文に持ってくるのがおすすめです。

コラムのメリットを記載した導入文
新橋駅には焼き鳥・イタリアン・海鮮料理など、さまざまなジャンルの居酒屋があります。
今回、実際に筆者が訪れた中でおすすめだった居酒屋をジャンルごとに順位づけしてご紹介します。
ぜひ、デートや飲み会のときの参考にしてくださいね。
共感・疑問を記載した導入文
仕事帰り、疲れた体にはやっぱりビールが一番ですよね。
しかし、新橋駅周辺にフラッと立ち寄ろうものなら、居酒屋がそこら中にあり、どの店にいけばいいのかわからない、そんな経験をした方も多いのではないでしょうか?
実は新橋は「サラリーマンの聖地」だからこそ、飲みニケーションと深い関係があるのです。

以上のように、導入文でうまく興味を引かせられるよう、インパクトのある文章を考えてみてください。

2-5.オリジナル性のあるまとめ文

まとめ文は、記事全体を統括する文章であり、読んでよかったと思わせる部分です。
コラムであげたテーマをネガティブな印象で終わらせないよう、しっかりと締めくくる意識を持ちましょう。

また、まとめ文はどのコラムでも同じ型で締めくくりがちなので、オリジナル性を出すことで印象を変えられます。

  • コラムで行動を起こすきっかけが欲しい方には最後の一押し
  • 知識を得て満足した方にはアウトプットを促す一文

以上のように、読者の行動を誘導するまとめ文でオリジナル性を出していくと、「読んで良かった」と感じてもらえるでしょう。

3.コラムを書くときに注意すること

3-1.伝聞ではなく自分の意見を述べる

コラムはあくまでライターの意見を述べる部分なので、伝聞のような表現をするのは避けた方が無難です。
例えば、以下のような文章だと、どちらの方が信頼感を感じるでしょうか。

  1. 運動するために必要なエネルギーであるグリコーゲンは糖質から摂取可能です
  2. 運動するために必要なエネルギーであるグリコーゲンは糖質から摂取できるとのことです

比べると、1の方が信頼できる表現なのが分かるはずです。
2の文章だと、人から聞いたような信頼性に乏しい表現になってしまっています。
このような印象を回避するため、以下のような伝聞表現は避けるようにしましょう。

  • ~とのこと
  • ~といわれている
  • ~だそうです

もし、確たる証拠・データがなく、仕方なく使わなくてはいけない場合には「参考として」などの注釈を加えておきましょう。

3-2.論理的思考で書いていく

コラムにおいて重要なのは、主観的な発言ではなくデータ・根拠に基づいた論理的思考です。

いくらライターの考えを書くのがコラムといえど、データ・根拠を無視して語るのは暴論になってしまいます。
しっかりと調査して求められたデータから、推察した自身の考えを述べるのがコラムです。

主観的な内容が大切なのは、論理的思考が前提であることを忘れないようにしましょう。

4.まとめ

今回は、コラムとは何か、書き方の基本や面白いコラムの考え方について解説しました。

コラムとは、雑誌では評論文や囲み記事を指しているものの、Web上では何かのテーマを取り上げた記事を指す場合が多いです。

「序破急」「PREP法」「起承転結」をうまく用いつつ、書き方の手順に沿って作成すれば、魅力的なコラムに仕上がるでしょう。

ぜひ面白いコラム・魅力的なコラムを作成して、自社の認知度向上や商品・サービスに関する悩み解決を提供していきましょう。

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