CVR(コンバージョン率)とは①~CVRの基礎知識~

「CVRってなに?」
「うちのホームページのCVRは平均と比べると悪いの?良いの?」
「CVRを改善したいが、どうしたらいいかわからない」

ホームページの成果指標となる「CVR」についてお悩みの方のために、本記事ではCVRについて基礎知識から徹底解説いたします。

  • CVRの基礎知識と計算方法、CTRとの違い
  • CVRの目標値の決め方と平均値
  • CVRの改善方法

など、ぜひ参考になさってください。

1.CVR(コンバージョン率)とは?

CVRとは、Conversion Rate(コンバージョンレート)の略称であり、主にホームページやECサイトにおけるCV(コンバージョン)の割合を示す指標です。

CVは商品・サービスの購入や申し込み、資料請求や問い合わせといった、ホームページで定めた成果を指します。

例えば、月間アクセス数でページ閲覧数(=PV数といいます)が1,000件のホームページで、1ヶ月に5回資料請求が発生したとしましょう。
この場合、CVRは0.5%と判断できます(具体的な計算式は後述します)。

CVRはSEOとWeb広告に深く関係しています。

SEOがうまくいっていなければ検索上位に表示されず、コンテンツへのアクセスが少ないので、成果も出にくくなるでしょう。
また、Web広告をどれだけ出稿したとしても、コンテンツとの乖離性が高ければCVRは低くなります。

そのため、

SEOの観点:コンテンツ力を高めてニーズに合わせた商品・サービスを提供して、CVRを高めていく
Web広告の観点:コンテンツを求めるユーザーが興味を引くような打ち出し方と、それに見合ったコンテンツを提供してCVRを高める

以上の考え方が重要です。

CVRはアクセス以外にもクリック数を基準とする場合があり、目安や目標とする数値が異なる点に注意が必要です。
まずは自社サイトでどのくらいのCVRなのかを調べて、平均値なのかどうかを判断してみると良いでしょう。

1-1.CVRの計算式を紹介

CVRの計算式は以下の通りです。

CVR=CV数(成約数)÷ページ閲覧数(PV数)×100

先ほどの月間アクセス数がページ閲覧数1,000件(1,000PV)のホームページを当てはめると、

5回(月間資料請求数)÷ページ閲覧数1,000件(1,000PV)×100=0.5%

以上のような計算で、CVRを算出できます。

ただし、今回はPV数(アクセス数)を基準としましたが、より信頼できるデータとして算出するならサイト訪問数(セッション数ともいいます)を用いたほうが良いでしょう。

サイト訪問数(セッション数)はその名の通り閲覧者がサイトに訪れた回数で、1度に複数のページを閲覧しても数値は「1」とカウントされます。
そうすると、1人のユーザーに対してCVがされているかどうかがわかるため、企業によってはセッション数を基準にしている場合があります。

CVRと一言でいっても、計算にどのような数を当てはめるのかによって数値が変わってくる点は把握しておきましょう。

1-2.具体的な計算の例

上記を踏まえて、より具体的な計算の例を出してみましょう。

例えば、検索エンジンの広告枠にバナー広告を出稿し、クリック数を基準として、広告先にある商品の購入がCVだと設定します。
バナー広告が1,000クリック、商品購入が10個だとすると

10個(商品購入数)÷1,000回(広告クリック数)×100=1%(CVR)

以上のように、バナー広告のCVRは1%だと判断可能です。

また、先ほど例とした月間アクセス数が1,000PVのホームページで、今回はセッション数を基準にしてみます。
セッション数は750だと仮定し、資料請求数が5回あったとすると

5回(資料請求数)÷750回(セッション数)×100=約0.6%(CVR)

このように、アクセス数を基準にした場合のCVRである0.5%よりも数値が高くなります。

2.CTRとの違い

CVRと混同しがちな指標の1つがCTR(ClickThroughRate)です。
CTRは、広告や検索結果で表示されたうち、どれだけクリックされたかを割合で示す数値で、

CTR(クリック率)=クリック数÷表示回数(インプレッション数)×100

で算出できます。

例えば、リスティング広告を出稿し、ユーザーに1,000回表示されたうち30回クリックされたとします。
その場合、

30回(クリック数)÷1,000回(表示回数)×100=3%(CTR)

となり、CTRは3%と判断可能です。
以上をふまえると、

CTR・・・広告やホームページが表示された回数に対してクリックした割合
CVR・・・広告やホームページのクリック数に対して成約条件を達成した割合

CTRとCVRでは、このような違いがあります。

3.アクセス解析ツールの設定によってセッションの定義は異なる

CVRを数値化していく際に注意したいのが、アクセス解析ツールによってセッションの定義が異なる点です。

例えば、Googleアナリティクスの標準設定では、1セッションは30分とされています。

1人のユーザーが30分後に改めて訪れた場合、セッション数は「2」になるので、CVRの分母であるセッション数やアクセス数は増えることになります。

このように、アクセス解析ツールによってセッションの定義は異なるので、自社ではどのような計測をするのかは明確にし、共有しておいたほうが良いでしょう。

今回はホームページの改善をする際にひとつの指標となる「CVR」について、その基本的な情報や計算方法を解説しました。
次の記事では、このCVRについて、

  • 具体的な設定方法
  • 目安や平均値
  • CVRが低かった場合に検討すべき原因

について解説します。

次記事:CVR(コンバージョン率)とは②~CVRの目安~

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