Webライティングとは?③~ライティングのコツと注意点~
ホームページになくてはならない文章コンテンツ。
誰でも簡単に書けるものと思いきや、執筆し始めてみると意外とどうしたらよいかわからず困ってしまう方は多いです。
これまでの記事では、Webライティングの種類や書き方の手順について解説してまいりました。
前記事:Webライティングとは?②~ライティングの種類と書き方の手順~
今回は、実際に記事を執筆し始めた方に向けて、Webライティングのコツや注意点について解説いたします。
文章を書く前に、ぜひ読んでいただきたい内容となっていますので、ご覧ください。
1.Webライティングでの7つのコツ
1-1.記事の内容を徹底的にリサーチする
Webライティングにおいて大切なのは、読者よりも知識がある状態で悩みを解決してあげる記事を書くことです。
そのためには、まず記事の内容に関する情報を徹底的にリサーチし、知識やニーズを把握しておかなくてはいけません。
また、記事の内容をリサーチできると、悩みとなるキーワードが見えてくるため、構成に活かすことができます。
読者の悩みに応えつつ、SEOライティングも可能になるため、記事を書く上で必要な情報は徹底的にリサーチしておきましょう。
1-2.文字数を少なく簡潔にする
Web上の記事を読むユーザーは、書籍や雑誌と違って長文を敬遠する傾向にあります。
特に、スマホで読む場合、長文になると読み手にストレスを与えやすくなるので、一文の文字数は少なく、内容を簡潔に伝えましょう。
文字数を少なくすると、内容を伝えきれないのではと考えてしまうかもしれません。
ただし、一文に一つの内容を詰め込むつもりで書くと、意外にも見やすい文章ができあがります。
例えば、以下の文章を比較してみましょう。
A)ホームページを運営するなら記事の執筆だけでなくドメインやサーバーの準備も必要なので、準備の時間を確保できないなら弊社が代行してご用意いたします。
B)ホームページを運営するなら、記事の執筆だけでなくドメインやサーバーの準備も必要です。
もし、準備の時間を確保できないなら弊社が代行してご用意いたします。
おそらく、Bの方が読みやすく感じるはずです。
このように、一文に一つの内容とすることで、読みやすさが向上し、なおかつ伝えたい内容が明確になります。
目安としては、一文は長くても60~65文字、70文字以上になるなら改行を考えてください。
1-3.ペルソナに合わせてわかりやすい言い回し・表現を用いる
設定したペルソナは、どのような知識レベルで記事を読んでいるのかも考え、わかりやすい言い回しや表現を心がけましょう。
例えば、初めてWebライティングをしてみたいと考えている方に、いきなり「SEO」という言葉を使っても意味がわからないはずです。
そこで、「検索エンジンに記事を評価してもらうことをSEOと呼ぶ」といった解説を付与すると、スムーズに読み進めることができるでしょう。
- 主語・述語のねじれを起こさない
- 口語表現→文章表現にする
- てにをはなどの助詞や接続詞は正しく使う
上記の部分も意識してライティングしてみてください。
1-4.なるべく同じ文末表現を使わない
文末表現が重複すればするほど、文章は稚拙に見えてしまいます。
悪い例)
明日の天気は晴れです。明日は海に行って泳ごうと父に言われたので行くつもりです。寝る前から楽しみです。
良い例)
明日の天気は晴れです。明日は海に行って泳ごうと父に言われました。寝る前から楽しみで仕方ありません。
このように、同じ文末表現を使わないだけで読みやすさが変わります。
- です
- ます
- ~せん
- ~ましょう
- ください
- 体言止め
など、文末表現は複数あるため、うまく使い分けて文章を整えていきましょう。
1-5.句読点でリズムを作る
文章を読みやすくするコツとして、句読点でリズムを作る方法があります。
句読点がない文章は、読み手にとってどこで息継ぎをしていいかわからず、息苦しさを感じさせます。
また、誤読しそうな部分にも句読点をつけてあげるのも必要です。
A)学級委員長はなしだと言いましたが周りの人はありだと言いました。
B)学級委員長は、なしだと言いましたが、周りの人は、ありだと言いました。
上記だと、Aの文章の方は句読点がないため、誤読しやすく読みにくさを感じます。
文章は声に出して読むわけではありませんが、その中でも息継ぎのようなリズムは存在します。
適切に句読点を入れて読みやすいようにリズムを作ってあげることが、Webライティングのスキルの一つといえるでしょう。
1-6.トンマナやレギュレーションで記事を統一させる
トンマナとは「トーン&マナー」の略称で、デザインや文章などにおいて、一貫性をもたせるルールのことを指しています。
記事ごとに表記ゆれがあると、乱雑な印象を与えてしまうケースもあるため、トンマナやレギュレーションによって記事を統一させるべきです。
例えば、「様々な」「さまざまな」のどちらにするか、強調部分は何色の装飾を施すか、などがあります。
トンマナ・レギュレーションを作成しておけば、外注した際にも余計な修正をしなくても済みます。
1-7.画像や段落で視認性を高める
Webライティングは文章を書き連ねるだけが仕事ではなく、画像や段落、文字の装飾までをも含める場合も多いです。
例えば、
- 見出しの下に関連する画像を挿入してイメージを伝えやすくする
- 覚えて欲しい部分を黄色マーカーで強調する
- 一文を短くして段落を変えて余白を増やす
といった方法が視認性を高めます。
2.Webライティングを実際に行う際の10個の注意点
2-1.他サイトのコンテンツ・記事をそのまま利用しない
特にWebライティングを始めたばかりの方がやってしまいがちなのは、他サイトのコンテンツ・記事をそのまま利用してしまう点です。
例えどれだけわかりやすく優れた文章だとしても、自身の言葉で執筆しなければ、検索エンジンから重複コンテンツとみなされます。
検索エンジンにとって重複コンテンツはペナルティの対象となるので、自然流入によるアクセスは見込めなくなるでしょう。
他サイトのコンテンツ・記事は、あくまで参考にするだけに留めておき、オリジナルの言葉で文章を作ってください。
2-2.敬体と常体はどちらかに統一する
Webサイトのコンセプトによって、敬体・常体のどちらを使うのかが変わります。
しかし、混在して使うと読み手に違和感が生まれ、内容がうまく入ってこない可能性があるので注意してください。
悪い例)
風邪を引いたら薬を飲むべきだ。しかし、飲み過ぎると副作用が起こる可能性があります。だからこそ用法・用量を守って使うのが最も効果的である。
良い例)
風邪を引いたら薬を飲むべきです。しかし、飲み過ぎると副作用が起こる可能性があります。そのため、用法・用量を守って使うのが最も効果的です。
2-3.結論を先延ばしにしない
記事の滞在時間を延ばそうとしてやってしまいがちなのが、結論を先延ばしにしてしまうことです。
Webユーザーは、要約だけを流し読み、あるいは結論だけを求めている場合が多く、結論を先延ばしにするのは離脱の原因になります。
そのため、結論ファーストを基本として文章を構成し、内容を先延ばしして読み手にストレスを与えていないか注意しましょう。
ただし、場合によっては結論を後から書いた方が効果的なケースも存在します。
そのため、どのような読者が読む記事なのかを見極めながら、文章構成を整えてください。
2-4.根拠・データを提示する
コラム記事でありがちなのが、根拠・データを提示せずに自分の意見ばかり記述してしまう点です。
たしかにコラム記事は自分の意見を述べるものなので、間違いではないものの、信頼性や読み手を納得させるには根拠・データの提示が必要です。
例えば、以下の文章では、どちらが信頼できるでしょうか。
A)近年では、スマホユーザーの割合が多いからこそ、レスポンシブデザインのWebサイトを取り入れるべきである。
B)総務省の情報通信白書によると、スマホ保有者の割合が67.6%と出ている。だからこそ、スマホ対応のレスポンシブデザインを導入すべきである。
このように、なぜこのような結論に至ったのかを、根拠・データを提示すると、より品質の高い記事が書けるようになります。
2-5.箇条書き・表を活用する
Webライティングは、記事を文字だけで埋め尽くすのはNGです。
太字や色を変える方法もありますが、箇条書き・表を活用する方法も一つあります。
例えば、果物を数種類あげる際に、りんご・バナナ・みかん・さくらんぼと表記するよりも
- りんご
- バナナ
- みかん
- さくらんぼ
と表記した方が見やすくなります。
また、何かグループで分けたい場合には表を用います。
赤色がりんごとさくらんぼ、黄色がバナナ、オレンジ色がみかんと文章にするより
赤色 | 黄色 | オレンジ色 |
りんご・さくらんぼ | バナナ | みかん |
上記の表にした方が、グループが一目でわかるようになるはずです。
Webライティングをする場合は、箇条書き・表にまとめる力も養っておきましょう。
2-6.改行にルールを設ける
適度な改行は見やすさを向上させるとしても、どこで改行すればいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。
そこで、事前に改行にルールを設けておくと、適切なタイミングがわかるようになるのでおすすめです。
例えば、以下のようなルールがあります。
- 文末ごとに1行の空白を設けて改行する
- 3行ごとに改行する
- 60~70文字続いたら改行する
改行ルールを統一化しておけば、文章全体が整っていくので、あらかじめ設定しておきましょう。
2-7.検索結果の表示にも気をつかう
Webライティングをする上で、検索結果にどのように表示されるかも理解しておく必要があります。
Googleの検索結果では、パソコンだと29~32文字程度、モバイルだと30~35文字程度のタイトルが表示されるはずです。
そのため、指定したキーワードはなるべく左詰で記載した方が、ユーザーが視認しやすくなります。
特にタイトルは、検索結果でクリックするかどうか決める重要な部分なので、表示のされ方には気をつかうようにしましょう。
参考:Google検索結果の仕組みとは?表示の決まり方やポイントを解説①~検索エンジンとは?~
Google検索結果の仕組みとは?表示の決まり方やポイントを解説②~上位表示されるためのポイント~
2-8.内容の網羅性を意識する
SEOの観点では、キーワードに対して内容が網羅されているコンテンツを評価する傾向にあります。
そのため、記事で狙うキーワードに対して、どのような情報を求めているのか調べ、網羅して解決できるコンテンツに仕上げていきましょう。
キーワードに対して網羅されたコンテンツを作るには
- 狙うキーワードを打ち込み検索上位に表示されたサイトを参考にする
- サジェストキーワードを参考にする
などを用いると、どのような内容が必要なのか見えてくるはずです。
読者のニーズに過不足なく応えられるよう、内容・情報が網羅されているか、という点も意識しましょう。
2-9.独自性のある内容か見直す
検索エンジンの評価は網羅性以外にも、オリジナルコンテンツかどうかを重要視します。
例えば、コーヒー豆のおすすめ記事を書くとして、どちらが独自性のある内容といえるでしょうか。
A)コーヒー豆について特徴・歴史・おすすめの飲み方を記載した記事
B)コーヒー豆の特徴・歴史・おすすめの飲み方に加え、焙煎方式による味の違いを実際に作って比較した記事
おそらくBの方が、Bにしかできない独自性のある内容として評価されるはずです。
このように、その記事、その筆者にしか執筆できない内容かどうかは、SEOの評価が高くなる要素になります。
記事を執筆していく中で、同じようなコンテンツになっていると感じた場合は、別の切り口からオリジナルコンテンツを生み出してみましょう。
2-10.E-A-Tの観点がSEOで重要
近年のSEOでは、E-A-Tの観点でWebサイトや記事を執筆していくことが重要だとされています。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- TrustWorthiness(信頼性)
簡単にいってしまうと、あるテーマに精通した専門家やプロが記載した記事なら信頼性があるため評価できる、という考え方です。
そのため、どのような人が執筆した記事なのか、その人はどれほど権威性があるのか、内容はどれほど信頼できるのか、という点を意識しなくてはいけません。
E-A-Tについては、以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方はあわせて読んでみてください。
参考:SEOライティングで初心者が知っておきたいコツ6つ|E-A-Tの重要性~E-A-Tとは
3.まとめ
今回は、Webライティングについて、7つのコツと10個の注意点について解説しました。
ホームページは、大前提としてユーザーファーストであることが求められます。
貴社のホームページをより魅力的に見せるために、これまでご紹介してきたような考え方や知識を活用して、これからもユーザーのためにホームページを更新していきましょう。