CVR(コンバージョン率)とは③~CVRの改善~

ホームページを改善する際に目安となる「CVR」について、前記事では決めるべきことや目的・業種別の平均値をご紹介しました。

前記事:CVR(コンバージョン率)とは②~CVRの目安~

今回は、CVRの改善方法や施策について解説してまいります。

1.ホームページのCVRの改善方法

1-1.ターゲットの明確化

そもそもコンバージョンするのは、商品・サービスが自分に最適だと感じてもらえたからです。

自分に最適だと思ってもらうためには、商品・サービスがどのようなターゲットに向けているかを明確にしなくてはいけません。

例えば、男性向けスキンケア商品を販売するホームページのSEOや広告配信を考えてみます。
まず、SEOで狙うキーワードは、

男性 スキンケア おすすめ
男性 スキンケア 30代
男性 スキンケア 方法

のように、自社商品に設定したターゲットを含むキーワードでコンテンツを作成していきましょう。

続いて広告ですが、顕在ニーズのあるユーザーを流入させるにはリスティング広告がおすすめです。
リスティング広告でも「男性 スキンケア 30代」のように、スキンケアをする中でも年齢・性別・肌質など、細かくターゲティングしていきましょう。

1-2.ランディングページ(LP)の改善

ターゲットを明確にして訴求力を高めても、ランディングページがしっかり作り込まれていないとCVRは上昇しません。
人は最初の3秒で読み進めるかどうか決めるため、特にファーストビューに力を入れて仕上げていきましょう。

画像を多用し直感的にイメージを伝えやすくする
販売実績や口コミ、会社概要を設置して信頼性を高める
ページ内にストーリー性を持たせて読了率を高める
リンクを極力設置しない

といったように、ランディングページを見たユーザーが最後まで読み進めてくれるようなコンテンツにします。

1-3.導線を見直す

ユーザーにアクションを起こしてもらうには、導線を意識したページ作りが大切です。

流入してきた人が、どのようなことを期待してページを見にきてくれるのかを意識しましょう。

また、ホームページからコンバージョンするためのページへ誘導する際も、リンクを見つけてもらいやすくする工夫がCVRに影響してくるはずです。
実際にユーザーがどのような経路を辿っているのかは、ヒートマップなどのツールを使うと参考になります。

参考:ホームページの分析・改善に役立つ!ヒートマップツール3選

ユーザーが何を見て、どう行動しているのかを把握し、それに伴って最適な導線を作っていきましょう。

1-4.CTAボタンの改善

コンバージョンに直結する重要な要素がCTAボタンです。
CTAとは「Call To Action(コールトゥーアクション)」の略称です。
ランディングページのCTRが高いにも関わらずCVRが低い場合は、CTAボタンに問題がある可能性を考えましょう。

CTAボタンの改善方法は

CTAボタンの配置数・箇所(ファーストビュー・ボディコピー・フッターなど)
CTAボタンの色・サイズ
CTAボタンの文言

以上があります。

もし、改善に不安がある場合は、ある特定の要素が異なるA・Bのパターンを用意し、どちらが高い効果を示すか検証する「A/Bテスト」を用いて、CVRに影響があるのかどうかを確かめてみると良いでしょう。

1-5.フォームの改善

CTAボタンを見つけてもらうだけがCVRの上昇ではありません。
入力フォームの構造によっては、ユーザーが離脱してしまう点も懸念し、必要に応じて改善する必要があります。

例えば、以下のような項目を見直してみましょう。

入力フォームの文字量
入力項目の省略化
1ページ内で完結するフォーム作り
必須項目がわかるよう設定

フォームはできるだけ簡単に入力できた方が、ユーザーにとってストレスがなく、コンバージョンにつながりやすいです。

また、必須項目の入力を忘れてエラーが発生し、再入力をすることになった場合、ユーザーは非常に手間と感じます。
そのため、必須項目がわかる、あるいはエラーで再度入力し直すなどの手間がないように設計していきましょう。

1-6.コンバージョン対象を再設定する

ときには、コンバージョンの対象を再設定することで、CVRを上昇させることができます。

例えば、商品・サービスの購入・申し込みをコンバージョンにするのではなく、お問い合わせや見積もり依頼に変更する、などです。

先ほどのCVRの平均値で解説したように、お金を支払うよりも無料でできるものの方がコンバージョンしやすくなります。

また、上記をクッションにして顧客との接触機会を増やせば、商品・サービスの購入・申し込みまでのハードルも下がるはずです。

最終的なコンバージョンとは別に、ユーザーがアクションを起こしやすいコンバージョンを設定するとCVRも変化するはずなので、うまく調整してみましょう。

2.外的要因とその状況に応じた具体的なCVR改善施策

2-1.CVRを改善するための情報を収集する

CVRを改善するには、まず情報収集が必要です。

潜在顧客・顕在顧客はそれぞれどのくらい集客できているのか
検索クエリや流入キーワードは何か
ファーストビューやボディコピーそれぞれでしっかり訴求できているか
広告・Webページ・CTAボタンそれぞれのクリック率

以上のような細かな部分まで情報を集めてみましょう。
情報を集められると、CVRを上昇させられるヒントが見えてきます。

例えば、情報収集によって広告・Webページのクリック率は高いのにコンバージョンまでいかないのがわかったとしましょう。
そうすると、

検索クエリと流入キーワードに対してコンテンツ内容が合致していない
CTAボタンに問題がある
入力フォームに問題がある

といったように、課題が絞り込めるようになるので、まずは情報収集を優先しておこなうようにしましょう。

細かな情報収集には、Googleが提供しているGoogleアナリティクスが有効です。

無料で利用でき当システムにも搭載可能ですので、ぜひ登録してみてください。

参考:ホームページ公開後にすべきこと
   アクセス解析とは?おすすめツールや課題発見・分析のポイントについて解説

2-2.CVRの目標値を設定する

CVRの目標値を設定する場合、どのくらいのコンバージョンが必要なのかと現在のホームページのアクセス数を計算すればわかりやすいです。

例えば、1ヶ月に30個の商品をコンバージョンさせたい場合、現在のホームページのアクセス数が3,000ならCVRの目標は1%です。
CVRは収益に直結する大事な指標になるので、目標値の設定は正しく行いましょう。

2-3.ファネル分析で改善の優先度を把握する

ホームページにおけるファネル分析は、訪問からコンバージョンまでの動きを逆三角形に図式化したものを指します。

逆三角形にしたとき、上から順に

  1. 訪問者数
  2. ページに滞在した訪問者数
  3. 入力フォーム遷移数
  4. コンバージョン数

といったように指標化し、2.3.4の中でも改善しやすい箇所を優先して着手しましょう。

2-4.ABテストの実施

改善策について本当に効果があるのかを確かめるには、ABテストの実施が最適です。

ABテストでは、同時期にある箇所だけを変えたA・Bのものを一定期間計測し、データの違いを比較します。
CVRの改善策が正しいものかどうかを実測値として出せるので、より信頼できるデータを収集可能です。

デメリットとしては、多くの比較要素がある場合には、計測期間と予算がかかってしまう点です。

長期的に行うことを視野に入れながら、市場の変化にも対応し、CVRの高いコンテンツを制作していきましょう。

2-5.他社のCVRや平均値は参考程度に留める

前記事でも解説しましたが、あくまで他社のCVRや平均値は参考値です。

たとえば、前年のCVRのデータがない場合には、他社や平均値をもとに目標の数値を決定していくことになるでしょう。
しかし、他社のCVRや業界の平均値は、指標とする基準や定義によって異なるため、参考程度にしかならないのです。

業界ではCVRが2%とされていても、自社が定義する条件では1%がベストな場合もあります。
そのため、他社のCVRや平均値は参考に留めておき、自社で定義づけた条件のもとで計測した数値から、改善策を打ち出していきましょう。

今回は、CVRとその計算式、平均値や定義づけの方法についてご紹介しました。

CVRは収益につながる重要な指標であり、常に改善し続ける必要があります。

当システムは、CVR改善につながる施策をすぐにご自身でも対応が可能なホームページ作成ツール(CMS)です。
難しい知識も必要なく、すぐにホームページの編集が可能なため、ABテストやCTAボタンの変更も簡単に素早く行えます。

今回ご紹介した内容をもとに、自社のコンバージョンが上昇できるよう施策を続けていきましょう。

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